俳句

竹の花

「筍」断章。 寂れたアーケード街の空き店舗跡に、もうずいぶん前から農産物直売所みたいな店があって、そこだけはそれなりに賑わっている。「今年はまだ筍って出てないの?」それとなく言っておいたら、タッパーいっぱいの煮物が出来ていた。 こてこての母…

地蔵菩薩

地蔵菩薩も 黄葉し 腐阿魔多難禍 秋が深い。 Google マップには「永勝寺仏像」とあったが、ここにある由来も何故黄色なのかもわからなかった。釈迦如来の死後56億7千万年後(ちと長いぞ)に弥勒が如来になるとされているが、それまでこの世に現役の仏は存在…

遠雷

「遠雷や 二度瞬けり うすネオン」 腐阿魔多難禍 大雨警報続く夜明け前、遠雷が聴こえる。 俳句は「省略」と「物」で語るという。 語らなければ解らない。 語り過ぎれば興ざめだ。 ネオンは元々瞬くが、何故かその灯りは薄れていて、それが遠雷で二度光った…

紫陽花や

紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘(正岡子規) 整いすぎてて、俳句の優等生のよう。 「紫陽花や」で初句切れ、「昨日の誠今日の嘘」でで対句法、「今日の嘘」で体言止めの技法が使われている。 紫陽花は土壌の酸性度によって、又花が咲き進むにつれて色が変化する…

笠の雪

今年は街に、雪は降らぬが、雨が降る。その街も歩けばネタに当たる。 元句は「我が雪と思へば軽し笠の上」(宝井其角)とか。俳句も秀作は、格言ことわざに昇格する。 苦しいことも、辛いことも、自分のためだと思えば気にならないことのたとえだが、憂き世の…

蝋梅

ファーマータナカの歳時記的心。 「 蝋梅の 黄の香の誘ふ 登山口 」 腐阿魔多難禍 先日の油山登山口に咲いた可憐な黄色のロウバイ、通りすがりにその香をかぐと、寒さの中、山とまだ遠い春の予感に、誘われた気がした。 蝋梅(ろうばい)は、臘月(旧暦12月の…

ぼろ着

「 ぼろ着て着ぶくれておめでたい顔で 」新年を待つ。

絵本 山頭火

ファーマータナカの絵本棚。 脳も眼も霞がかかって、活字が読めん。来年は幼児退行で、絵本になるだろう。できれば添い寝の読み聞かせがありがたい。 酔へばあさましく酔はねばさびしく 酔へばいろいろの声が聞こえる冬雨(危ない?)― 種田山頭火

山頭火 

落ち葉褪せ 踏んであゆむ 腐阿魔多難禍 落陽を背に、山頭火の悲惨に憧れて…。 無駄に無駄を重ねたやうな一生だつた、それに酒をたえず注いで、そこから句が生まれたやうな一生だつた ー 種田山頭火 #下牟田公園

壺や

西新界隈 そぞろ歩いて 壱弐軒 腐阿魔多難禍 (無季俳句) 親子で何年もやっているような、路地裏の何の変哲もない店に飛び込んで、日本酒。 友人の足がひるむほど、若者達でごった返すカジュアルな洋風居酒屋で、テキーラ。

春めいて

春めいて ライン電話で 一献と 腐阿魔多難禍 このところ投稿が桜尽くしはご容赦の程。 朋よりの昔ながらの花見酒のお誘いは喜ばしい限りだが、その誘いがLINEでしかも無料電話というところに感じる時代の移ろいが可笑しい。

春を待つ

マイナスばかり 有象無象の 春を待つ 腐阿魔多難禍 田舎の小学生だった時、棒温度計が4℃以下だったら、朝の自習はしなくてよく、校庭に勢いよく飛び出して遊んだ。 現代ではデジタルでマイナスが並ぶ。 温暖と言われる九州でのこの有様はやはり異常か、あら…

三年日記

「もう三年 あと三年と 日記買ふ」 腐阿魔多難禍三年日記にしてもう何年経つだろう。断捨離すべき世代そして時代なのに、役立たずのデジタル記録(遺産というより塵)を増やす困った性格。それでも、日々一抹の文字を書くこと、大切にしたい。

青柿落ちて

「青柿落ちて 累々」 腐阿魔多難禍1年前には「落ちてこそ やがてたわわの 柿青く」と詠んでいた。その時には、落下を犠牲にして育つ実に、未来への希や嫉妬めいたものを感じていたようだが、こりゃあ暗いだけか…。

旅立ちの季節

「人は日々旅にして旅を栖(すみか)とする」 「世の中の流転を見極め、変化の中に風雅の誠を見い出すべし」 と、芭蕉は明日5月16日に旅立った。 己に流転はあるが風雅無し、が旅には出たい。 「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。舟の上に…

青葉雨

青葉雨 音色にしばし 足止めて 腐阿魔多難禍 このまま暑くなってしまいそうな時にちょっと小休止、青葉に優しい雨音を聴いてみませんか。

桜流し

雨に舞えよ舞え 散るが定めの 桜なら 腐阿魔多難禍 桜流しは風雅かやけか!? 雨に散る桜を風雅と虚しさととるか、宴の予定のない孤独人のやけっぱちととるかはお任せします。

梅林寺

本日桃の節供につき、梅は散りかけています。 「暁鐘の 一打に梅の 白さかな」 有馬朗

土竜

春光に 連なれ黒き 土竜塚 腐阿魔多難禍 筑後川河川敷、柔らかな日差しの中で地中はすでに春、盛り上がった黒土の連なりに、もぐらの躍動を見た。 もぐらは、地中に棲むミミズや昆虫の幼虫を主な食物としていて、もぐらのトンネルは巣であるのと同時に狩猟用…

雛と芭蕉

草の戸も住替る代ぞ雛の家(くさのとも すみかわるよぞ ひなのいえ) 春、芭蕉は、はやる旅への想いを、「男やもめで家が荒れ果てるより、雛人形を飾るような幸福な家族が住むほうが余程よい」と、この歌を詠んだ。 旅か…、そういう季節になりつつある。

寒の木立

寒の木立 凛として 孤 腐阿魔多難禍 由緒無く大木でも無く、それでも人知れず、春には芽吹き葉をつけるだろう。