ニオイバンマツリ

もう手入れさえままならぬ実家の庭先で、「ニオイバンマツリ」が、爽やかな甘い香りを放っている。
5枚の花びら、花色は初めは濃い紫色、咲き進むにつれて白へと変化していく。

調べてみると、アルカノイドの非常に強い毒性を持つという。
漢字表記は「匂蕃茉莉」で、「蕃」は外国を「茉莉」はジャスミンの意だから、いわば「香りのある外国からのジャスミン」。

「浮気な人」の花言葉は、花色の変化が昨日今日明日と人の気持ちの移ろいに似ていることからきているのだ。
英名の「Yesterday-today-and-tomorrow」が如何にもニクい。

1963年のイタリア映画に、ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニのオムニバス映画「昨日・今日・明日」があった。
それは妊婦と貴婦人と娼婦という大人の女性の取り合わせで、田舎出の青臭い少年には名前だけでも身震いしそうだったのに、きっと早熟な同級生に、女性の性の圧倒的な色香を、ガツンと教えられたのであったろう。

昨日今日明日と、時は疾風の如く過ぎていく。
早くも5月、ゴールデンウィーク真っ最中、皐月(さつき)だ。

昨日・今日・明日(原題:Ieri, Oggi, Domani)」も貼っておこう。


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