法師の実

山法師  朱(あか)き実ぽつり  秋思かな  腐阿魔多難禍

夏、その白い花で一面真っ白だった山法師の木が、ぽつりぽつりと朱色の実を付けていた。
今から膨らむであろう緑の小さな実もびっしりなっている。

巡り来る豊穣と紅葉の時を前に、おっちゃんは淋しいのである。