2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

向日葵

「路傍にて 向日葵パワー 些(ち)ともらひ」 腐阿魔多難禍 一面の向日葵畑には無論夏の力を感じるが、道端のそれも、梅雨の鬱陶しさに、はたまた世の中への鬱屈した市井の民の心に、ちょっと力をもらえるような気がした。

空蝉

「声よりも 空蝉にこそ 命見て」 腐阿魔多難禍 ちょっとグロテスクな空蝉(うつせみ)の集団。 空蝉は、古語の「現人(うつしおみ)」が訛ったもので、現にこの世に生きている人間、転じて現世を意味するとか。 それまでの途方もなく長かった7年間の土中の命…

青柿

「落ちてこそ やがてたわわの 柿青く」 腐阿魔多難禍 梅雨の切れ間の散歩道、青い柿が結構自然落下している。 植物は時節に応じて、いつもギリギリの自己調節をしている。 それでも老体から見れば、未来があることに少し嫉妬する。 青柿と違って、何故か青栗…

風光る

「風光り 舞ふ恋人に 影見たり」 腐阿魔多難禍 昔も今も、4月の風と光が好き。 昔は、春が来る度に、新しい何かが芽吹く予感に、心が騒いでいた。 今は、あらゆるものが移ろうこと、光には影もあることを知る。(遅ッ!) 幸せに舞う恋人達を微笑ましく思い…

花菖蒲

「惑わせて 垂れて去りゆく 花さうぶ」 腐阿魔多難禍 近くの大隅公園の一角にその群生はあり、もうすぐ咲くはずだと気にはかけていたが、行ってみるとありゃー、もう盛りは過ぎており、こんな体だから廃人にはなれても俳人にはなれぬのだ。 花菖蒲は、菖蒲(…

彼岸花

「曼珠沙華 あっけらかんと 道の端」 夏目漱石 彼岸花がぽつりぽつりと・・・ 秋を感じた。もともとは含まれる有害なアルカロイドの忌避効果で、畔や墓に植えられた。(2013/09/23記) 季節外れで恐縮だが、3年前のある日、筑後川のサイクリングロードをクロ…